『 除 夜 の 鐘 』 ▼「除夜の鐘は108つの煩悩を浄化するために突く」と言います。 ▼煩悩(ぼんのう)は、本能(ほんのう)の濁ったもの(濁点の付いたもの)であるという話は有名ですが、 ところでこの煩悩、108つとは実は数字ではなく、「108(とわ)」と読み、つまり「永遠(とわ)」を意味します。 要するに、『人間の本能とは、限りなく濁っていくもの。それではいけないので、年の瀬に一度まとめて浄化しましょう』ということなのです。 ▼また、「鐘を突く」という行為にも意味があり、「鐘(かね)」は「化念(かね)」(人間の念が化けたもの=精神を形にしたもの)、「突く」は「吐く(吐き出させる)」。つまり、「化念を吐く」ことで、煩悩を浄化するのです。 鐘の独特な形状にも、内(心)に響いた音が外に出て行くことで、「浄化」されていく様を表しています。 ▼さらに、古風な仕来りによると、年末に107回突き、年が明けてから最後の一突きをすることになっていますが、これは年始めの一番最初の「煩悩」を突いてしまっておくことで、正月を清く過ごすためなのだそうです。 みなさんが初詣で突く鐘は、この年始の一突きをご自分で行っているということになるのだとか。 ▼みなさんは年末年始、除夜の鐘を聞き、初詣でちゃんと一突きしていますか? リテンバイ・物知りとむやん
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